海外旅行や海外出張、留学へ行く前に検討が欠かせないことが、「自分のスマホやタブレットなどを現地でどうやって使用するか」です。その方法はいくつかありますが、今回の記事では海外で使用するSIMカード(プリペイドSIM)とeSIMに関して、それぞれの特徴・メリット・デメリット・サービスの比較について詳しく紹介していきます。
まず海外で自分のスマホを使用する場合には大きく以下の5つの手段があります。
海外で自分のスマホを使用する4つの方法
海外で自分のスマホやタブレットでインターネット接続を確保する方法はいくつかあります。
- ローミングサービス:
- 自分の契約をしている携帯電話会社が海外ローミングサービスを提供している場合、自分の携帯電話をそのまま使用することができます。ただし、ローミング料金が高額になることがあるので、事前に料金やサービス範囲を確認しておくことが重要です。
- SIMカードの購入:
- 現地または国内で海外旅行専用のプリペイドSIMカードを購入し挿入。料金も安いものが多く人気の手段です。
- eSIM
- 物理的な挿入が不要で、ユーザーは物理的なSIMカードを交換せずに異なる通信事業者のサービスを切り替えることができる為、購入しアクティベイトすればすぐにその国のネットが利用できます。
- 無料Wi-Fiの利用:
- ホテルや空港、カフェなどで使える公衆無線LAN(Wi-Fi)を利用する方法です。多くの場所で無料で利用できますが安全性には注意が必要で、パスワードや個人情報が流出する可能性もあります。その為『*VPN』の使用を強くオススメします。
- ポケットWi-Fiのレンタル:
- ポケットWi-Fiルーターを購入またはレンタルし、それを使ってインターネットに接続する方法です。ポケットWi-Fiルーターは携帯電話のデータ通信を共有するためのデバイスであり、複数のデバイスを同時に接続することもできます。
- 現地携帯会社との契約
- 現地大手回線と契約することで、日本にいた時と変わらずいつでもどこでもインターネット接続ができますが、契約期間の縛りや英語での対応が発生します。
※VPNとはバーチャル・プライベート・ネットワークの略で、「ネットワークにおける専用回線」のような意味で、主に4つの目的で使用されます。
- 通信の盗聴や改ざんなどを防ぐ(フリーWi-Fiを安全に利用可能)
- 接続できる国が限られているサイトへのアクセス
- ファイアウォールなどの制限の回避
- 政府や組織による検閲や規制の回避
↓その他の詳しいVPNサービスに関する紹介はコチラ
↓海外用ポケットWi-Fiレンタル10社を徹底比較した記事はコチラ
SIMカード(プリペイドSIM)とeSIMの違いは?
SIMカードとはSubscriber Identity Modulemの略で、携帯電話やスマートフォン、タブレットなどのモバイルデバイスで使用されるICカードのことです。ユーザーの携帯電話番号、国際的に一意な識別子、契約情報などが含まれ、通信事業者のネットワークへのアクセスを可能にしています。またSIMカードを取り外して他のデバイスに挿入することで、ユーザーは同じ電話番号や契約情報を異なるデバイスで利用することもできます。
またSIMカードは、プリペイド方式の通信プランにも対応していますが、一部の端末は、特定の通信事業者のSIMカードしか利用できないように制限されており、これをSIMロックといいます。SIMロックを解除するためには通信事業者に依頼が必要です。
以下の条件を満たしていれば携帯会社へロックの解除が可能です。
- 2015年5月以降のアンドロイドおよびiPhone6S以上の携帯
- 携帯購入後101日以上経っていること
Apple Storeで購入したiPhoneは全てSIMフリーです。
一方でeSIMとは物理的な挿入が不要で、ユーザーは物理的なSIMカードを交換せずに異なる通信事業者のサービスを切り替えることができます。旅行先で最適な通信サービスを簡単に選択できるため、利便性が非常に高いです。
またeSIMはオンラインで管理できるため、通信事業者が提供するポータルやデバイスの設定画面を通じて、新しい通信サービスに申し込んだり、旅行中にプランを切り替えたりすることが容易に可能となります。
SIMカード | eSIM | |
---|---|---|
使用方法 | スマホにSIMカードを挿入して使用する | 本体に内蔵されたSIMをそのまま、購入時に届いたメールからQRコードをスキャンしアクティベイト |
利用開始までの期間 | 郵送から手元に届くまで | 最短当日に利用可能 |
対応機種 | ほとんどのスマホが対応 | SIMカードと比較して対応機種が少ない |
メリット | ・サービスやプランが充実している ・普及率が高く、異なるデバイスや通信事業者間で互換性がある ・取り外せばデバイスを簡単に切り替え可能 | ・スマホ1台で注文から開通までオンラインで完結 ・海外旅行時の通信手段を即確保可能 ・SIMカードや海外用のモバイルルーターの受け取りは一切不要 ・プリペイドSIMやWi-Fiルーターよりも価格が安い |
デメリット | ・物理的な取り扱いが必要 ・SIMロックがかかっている場合がある | ・普及率が低く対応機種や利用できる料金プランが少ない |
eSIM使用前の確認事項
海外旅行・出張・留学に際して、スマホを海外で使用する方法のうち、プリペイドSIMを利用する場合には、通常SIMロック解除が不要のため、海外用プリペイドSIMを購入後、既に挿入されているSIMカードを抜いてプリペイドSIMを挿入するだけで使用できます。
一方でeSIMを利用する場合には、そもそもスマホの種類や料金プランによっては対応していないものもあります。その為、eSIMに対応しているかは事前に確認しておくと良いでしょう。
【iPhone 対応可能端末】
- iPhone XR, iPhone XS, iPhone XS MAX
- iPhone 11, iPhone 11 Pro, iPhone 11 Pro Max, iPhone SE (第2世代)
- iPhone 12, iPhone 12 mini, iPhone 12 Pro, iPhone 12 Pro Max
- iPhone 13, iPhone 13 mini, iPhone 13 Pro, iPhone 13 Pro Max
- iPhone 14, iPhone 14 Pro, iPhone 14 Pro Max
- iPhone 15, iPhone 15 Pro, iPhone 15 Pro Max
【アンドロイド対応可能端末】
- AQUOS sense6(2022/11/4販売)
- Galaxy A23 5G(2022/10/27販売)
- Xperia 1 IV(2022/6/3販売)
- Xiaomi Redmi Note10T(2022/4/22販売)
- OPPO A55s 5G(2021年11月26日販売)
- Google Pixel 4/4 XL(2019/10/24販売)
- HUAWE P40 Pro 5G (2020/6/12販売)
海外用eSIMサービスの比較
旅ともモバイル | VOYAGEESIM | TRAVeSIM | Glocal eSIM | |
---|---|---|---|---|
最低価格(韓国の場合) | 913円~/1日間500MB | 1,980円/3日間データ使い放題 | 1,980円/8日間6GB(ASIAプラン) | 1,680円/3日間データ使い放題 |
プラン数 | ◎ | 〇 | 2つのみ | ◎ |
使い放題プラン | ☓ | 〇(韓国のみ) | 〇 | 〇(韓国・アメリカのみ) |
対応国・地域 | 72カ国 | 48カ国 | 140カ国 | 60カ国 |
購入方法 | ネット | ネット | ネット | ネット |
電話番号の有無 | ☓ | ☓ | ☓ | ☓ |
サポート | 問い合わせページ | チャット (全日9:00~18:00) | LINEでのリモートサポート 24時間日本語対応の電話サポート | チャット (土日祝を除く9:00~17:00) |
旅ともモバイル
◆旅ともモバイルの特徴
- 海外データ通信専用のプリペイドeSIM販売サイト
- データ通信も通常利用料金の1/10、レンタルWi-Fi料金の1/3とコストパフォーマンスにも優れている
- インターネット共有(テザリング)が可能で、PCなどの他デバイスも使用可能
- 対応国が多く、アジア・アメリカ・オセアニア・ヨーロッパの約72カ国で使用可能
- プランが細かく分かれていて、必要な日数分と必要なデータ量のみ購入可能
【料金の例】
- 韓国(913円~)
- 台湾(1,012円~)
- アメリカ・ハワイ(1,023円~)
- ヨーロッパ33カ国(1,177円~)
- オーストラリア(2,376円~)
国ごとに細かくプランが用意されているので必要な分だけ購入することができます!
VOYAGEESIM
◆VOYAGEESIMの特徴
- 日本の上場企業が運営で安心・安全
- 対象国は韓国・ヨーロッパ(42カ国)・台湾・ベトナム・タイ・マレーシア・シンガポール
- 30日間や60日間プランもあるので長期滞在にオススメ
【料金の例】
- 韓国:7日間データ使い放題(3,980円)
- 台湾:7日間/7GB(3,400円)
- ヨーロッパ42カ国:10日間/5GB(2,800円)
ヨーロッパやアジアへ渡航する方や、韓国で無制限にデータを使用したい方に特にオススメです!
TRAVeSIM(トラベルシム)
◆TRAVeSIMの特徴
- プランは2つだけとシンプルですが、世界140か国に対応し高速データ通信が利用可能
- 複数国滞在の場合でも、対象国に含まれている国同士の往来であれば追加購入は不要
- 容量超過後も期間内は低速で使い放題
- LINEでのリモートサポートや、24時間日本語対応の電話サポートも充実
【料金プラン】
1週間以上の滞在や、複数国の渡航予定がある方、また電話でのサポートを受けたい方にオススメです!
Glocal eSIM
◆Glocal eSIMの特徴
- アメリカ・カナダを含む60か国以上の国と地域の通信プランを提供
- アジア・アメリカ・ヨーロッパ・オセアニア・中国圏周遊プランが充実
- 5日間の短期滞在~30日間分のプランあり
【料金の例】
- 韓国:3日間データ使い放題(3,280円 →今なら1,680円)
- ハワイ:7日間データ使い放題(3,980円 → 今なら2,980円)
- 台湾:5日間/15GB(3,180円 → 今なら1,880円)
- ヨーロッパ周遊:15日間/6GB(4,960円 → 今なら2,980円)
北米やオーストラリアへの留学にもオススメ。今なら最大50%OFFの冬のキャンペーン実施中です!
eSIM利用までの基本3ステップ
使い方はどのサービスもほとんど同じで以下の順序でアクティベイトするだけです。
- 公式HP上で渡航先の国/滞在日数/利用GB(ギガバイト)容量を選びQRコードを購入
- ご利用ガイドに沿って自分のスマホから設定完了
- 購入時に届いたメールからQRコードをスキャンしアクティベイト
まとめ
今回は海外で自分のスマホやタブレットを使用する方法の一つとして、最近サービスを拡大し始めている「eSIM」について詳しく紹介しました。
eSIMのメリットをまとめると、
- 必要なサービスを購入すれば物理的なSIMカードの抜き差しなしで、スマホ1台で複数のネットワークが利用できる
- オンライン上で申込み~開通までの手続きができるので、海外で急に必要になった場合でも現地からお申し込みが可能
- ポケットWi-FiやプリペイドSIMカードよりも安価にデータ通信が利用できる
- 紛失や故障の心配がない
ぜひ今後の旅行・出張・短期留学の際に参考にしてみて下さい!
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