旅行、出張、留学などで海外へ渡航する際の大きな出費のひとつに挙げられるが航空券の購入です。できるだけ安く済ませたいところではありますが、航空券の価格は利用する場所や時間帯によって異なることがあります。
結論から言うと、VPN(Virtual Private Network)を利用することで、航空券を安く入手できる可能性があります。
VPNを使用することでユーザーのアクセスしている国を変更し、いわゆる“物価の高い国”からチケットを買うのではなく、“物価の比較的安い国”のウェブサイトへアクセスして航空券を買う方法です。そうすることで割安な航空券を手に入れることが可能になります。
航空券の価格が変動する要因とは?
航空券の価格は様々な要因によって影響を受け、その中で購入する国も一つの大きな要因となります。なぜ購入国が価格に影響を与えるのかというと…
- 通貨の相場変動・物価
- 地域ごとの需要と供給・ホリデーシーズンのタイミング
- 航空会社のマーケティング戦略
- 法的・税制上の要因
- 特定の国の航空会社の影響
- セールや特別プロモーション
VPNとは?
VPNとは「ネットワークにおける専用回線」のような意味で、VPNを使うと「IPアドレス*」と「現在地」が、接続先のIPアドレスと現在地に置き換わります。
(※*IPアドレスとは、インターネット上の住所のようなもので、詳細な現在地を特定できます。全ての端末がインターネットにアクセスする為に割り当てられています。)
主に以下の4つの目的で使用されます。
- 通信の盗聴や改ざんなどを防ぐ(フリーWi-Fiを安全に利用可能)
- 接続できる国が限られているサイトへのアクセス
- ファイアウォールなどの制限の回避
- 政府や組織による検閲や規制の回避
つまりVPNを接続することで、自分の位置情報(IPアドレス)を航空券の価格が安い国に設定し、お得に海外航空券を手に入れられる可能性がでてきます。
さらに、著作権の問題で海外から視聴できない日本版Netflix ・Amazon Primeなどの動画コンテンツも視聴できるようになります。そもそも多くの動画サイトなどは視聴できる国や地域が限定されているため、海外でインターネットをつないだ時点でどの地域からアクセスしているかわかるため、制限がかかり観れなくなってしまいます。
そしてIPアドレスを変更するという特徴から、どこからアクセスしているかを隠せるという匿名性を高めることが出来るので、個人情報流出を防ぐため、国内においても無料の公共Wi-Fiを使用する際には必ずVPNの使用をオススメします。
VPNを使用すれば、安全に世界中のコンテンツウェブサイトへ自由にアクセスできます!
VPNを使った航空券価格の比較
それでは実際に、VPNに接続して航空券を検索してみます。
NordVPNでSkyscannerの日本・カナダ・南アフリカへそれぞれに接続して、「成田空港→バンクーバー国際空港」の往復航空券を探してみました。(全て同日時の同じ航空会社・日本円で比較)
♦日本に設定した場合(¥90,100)
♦カナダに設定した場合(CAD788⁼¥84,604)
♦南アフリカに設定した場合(R10,756⁼¥82,304)
結果、日本で航空券を購入するよりも、カナダで購入すると約5000円、南アフリカで購入すると約8000円安くなりました。しかし日本のカードで購入することで為替手数料なども発生する、マイルでお得に購入できる方もいるかと思います。
渡航先、その時の通貨や時期、航空会社、プロモーション次第で変動するので、必ず安い航空券が手に入るというわけではありませんが、航空券が必要になった際に異なる地域の価格を比較することで時にお手頃なチケットを見つけることができる可能性があるので、ぜひVPNを使用して一度チェックしてみることをオススメします。
VPN接続で航空券を買う際の注意点
①VPNが違法な国に設定しない
VPN自体は一般的には合法的な技術であり、通信の安全性やプライバシーの保護のために利用されていますが、一部の国ではVPNの使用に関する法的な規制や制限が存在します。これは国による政府の検閲や監視を回避しようとする試みに対する対策として導入されています。使用できるVPNもありますが、特定のVPNサービスはブロックされてしまいます。
規制のある国
中国・アラブ首長国連邦・イラン・ロシア
②キャッシュとクッキーの削除
ブラウザに履歴が残っている場合、他の国のVPNに接続しても過去の閲覧履歴から判断して適切な価格が反映されないことがあります。
- Cookie:Webページ内でアクセスしたものや入力した内容を保存する仕組みで、アクセスしたサイトによって作成されるファイルです。
- キャッシュ:閲覧した画像など、Webページの内容が記憶される仕組みで、キャッシュが残っていることで次回のアクセス時の読み込みが早くなります。
♦GoogleChromeの場合
- Chrome
- パソコンで Chrome を開きます。
- 画面右上のその他アイコン をクリックします。
- [その他のツール] …
- 上部で期間を選択します。 …
- [Cookie と他のサイトデータ] と [キャッシュされた画像とファイル] の横にあるチェックボックスをオンにします。
- [データを消去] をクリックします。
航空券を安く買うのにおすすめのVPN
VPNを契約して航空券をお得に購入する手順としては…
- VPNを契約する
- VPNに接続する
- キャッシュとクッキーを削除する
- 航空券を探す
となりますが、実際にどのVPNサービスを使用するべきなのか、いざ調べてみると種類や値段も様々でどれを選べば良いのかわからないのが現状です。その為、以下でそれぞれのサービス内容や特徴について比較しながら紹介します!
VPNサービス内容の比較
料金/月 | 無料体験期間 | HP(日本語対応) | お問い合わせ(日本語対応) | |
---|---|---|---|---|
NordVPN | 1ヵ月プラン:¥1,920/月 1年間プラン:¥660/月+3ヵ月延長 2年間プラン:¥440/月+3ヵ月延長 | 30日間返金保証(全プラン) | 〇 | ✖ |
セカイVPN | 1ヵ月:1100円 | 2か月間無料体験 | 〇 | 〇 |
ExpressVPN | 1ヵ月プラン:USD12.95 6ヵ月プラン:USD9.99/月 1年間プラン:USD8.32/月 | 30日間返金保証(全プラン) | 〇 | ✖ |
SurfShark | 1ヵ月プラン:¥2,288 1年間プラン:¥628/月 2年間プラン:¥408/月+4か月無料 | 30日間返金保証(全プラン) | 〇 | ✖ |
スイカVPN | 1ヵ月:1097円 3か月:1048円/月 6ヵ月:988円/月 1年間:938円/月 2年間:878円/月 | 30日間返金保証(全プラン) | 〇 | 〇 |
MillenVPN | 1ヵ月:1,580円 1年間:540円/月 2年間:360円/月 | 30日間返金保証(1年と2年プラン) | 〇 | 〇 |
NordVPN
NordVPNは他社と比べても値段がお得で、視聴可能な動画配信サービスが多く、接続スピードも速く、また接続可能な国が約60か国、5,600台以上のサーバーが設置されています。
全プランに30日間の返金保証が付いていて、また24時間年中無休のカスタマーサポート(英語)があるので、とりあえず接続したい国のアクセス状況を試してみることも可能です。
接続方法も簡単で、使用したいデバイスにアプリをダウンロードして、該当の国をクリックするだけです。
オススメポイント
- 長期契約ならとてもお得
- 視聴可能な動画視聴サイトが多い
- 接続速度が速く、接続は非常に安定している
- アプリが使いやすい
利用料金 | 【スタンダードプラン*】 1ヵ月プラン:¥1,920/月 1年間プラン:¥9,900(¥660/月)+3ヵ月延長 2年間プラン:¥11,880(¥440/月)+3ヵ月延長 |
無料体験期間 | 30日間返金保証(全プラン対象) |
サーバー利用可能な国 | 60か国(日本/カナダ/アメリカ/フランス/インド/オーストラリア/韓国) |
同時接続 | 1アカウントで最大6台 |
日本語対応 | HPは日本語記載あり(お問い合わせは英語) |
カナダドルでの支払いは可能ですが、請求はUSDで行われます。
現在スタンダードプランの2年間契約で最大69%割引になるキャンペーン実施中です!全プランには30日間の返金保証が付いてきます。
セカイVPN とマイIP
「セカイVPN」と「マイIP」は『株式会社インターリンク』が提供をしている老舗プロバイダーです。どちらも海外から日本の動画配信サービスサイトにアクセスができ、セキュリティ対策としても公共の無料Wi-Fiスポット等でVPN接続をすることで通信が暗号化され、安全にインターネットを使用することができます。
他のVPNサービスよりもメリットなことは、日本企業が運営しているサービスのため日本語で全て対応してくれるところです。接続方法も簡単で携帯からアプリをダウンロードして接続したい国を選択するだけですぐに視聴を開始できます。
「セカイVPN」と「マイIP」の違いについては以下となります。
セカイVPN | マイIP | |
---|---|---|
利用料金 | 1ヵ月:1100円 | 1ヵ月:1100円 |
無料体験期間 | 2か月間 | 2か月間 |
サーバー利用可能な国 | 日本/アメリカ/ドイツ/台湾 韓国/フランス/イギリス タイ/インドネシア/ベトナム の共用IPアドレス* | 個人専用の日本の固定IPアドレス* |
同時接続 | 3台 | 1台 |
日本語対応 | あり | あり |
メリット | ・利用規制が厳しい国(中国など)でサービスを一時的に利用する ・海外から日本国内限定のサービスを利用する ・海外限定のインターネットサービスを使う ・無料Wi-Fiスポットなどから安全にインターネットを利用する | ・出張先やテレワークで日本の固定IPアドレスを使う(例:国内/海外出張先で会社のセキュリティー性の高いサイトを利用する) ・au・SoftBank・docomoの4G通信で固定IPアドレスを使う ・固定IPアドレスが提供されないプロバイダーやネットワーク環境からでもIPアドレスが利用できる ・無料Wi-Fiスポットなどから安全にインターネットを利用する |
*共有IPアドレスと固定IPアドレスの違いとメリットは?
『セカイVPNの共有IPアドレス』:世界5か国に設置したVPNサーバーを経由して、インターネットアクセスを可能にします。他のVPNサービスと同様、不特定多数のインターネット利用者と同じ回線を使うことになるのでIPアドレスは他の人と共有となりますが、動画コンテンツを観る・安全にインターネットを利用する目的等では全く問題なく使用できます。
『マイIPの固定IPアドレス』:サービス提供事業者が保有する閉域ネットワーク内に仮想の専用線を設けて通信することができるので、利用者毎に専用の日本IPアドレスが端末に割り当てられます。こちらも動画コンテンツを視聴ができる点は同じですが、その他にもメリットがあります。
Express VPN
Express VPNは超高速でインターネットを使用できることで有名です。世界94カ国、特にアジア圏に多くのサーバーロケーションがあるため、日本を含めたアジア周辺からのVPN接続に最適です。
また値段は他と比べると少し高いですが、接続速度が速いことと、アプリが非常に使いやすい点、またお問い合わせは英語となりますが、チャットで24時間迅速丁寧に対応してくれます。
1ヵ月プランを含めて全プラン対象で30日間返金保証をしているので、まずは無料期間を利用して試してみても良いかと思います。
接続はアプリをダウンロードして、接続したい国を選択するだけで簡単です。
オススメポイント
- ping値とラグを最小限に抑え高速通信を可能にしているので、特にゲームに最適
- 使用可能な国は94カ国
- チャットで24時間いつでも対応(英語)
利用料金(USD) | 1ヵ月プラン:$12.95 6ヵ月プラン:$59.94($9.99/月) 1年間プラン:$99.84($8.32/月) ※金額はすべて米ドル表示 |
無料体験期間 | 30日間返金保証(全プラン対象) |
サーバー利用可能な国 | 94か国(日本/カナダ/アメリカ/フランス/インド/オーストラリア/韓国etc..) |
同時接続 | 1アカウントで最大6台 |
日本語対応 | HPは日本語記載あり(お問い合わせは英語) |
現在1年間の契約で35%割引キャンペーン実施中です!30日間返金保証は全プランに対象です。
SurfShark
SurfSharkは2018年に設立された新しいVPNプロバイダで、現在世界で3番目に人気のあるVPNブランドであり、最も急成長しているサイバーセキュリティ企業の1つです。
VPN同時接続台数が無制限であり、また2台のサーバーに同時接続することができるのでより強いセキュリティとプライバシー保護ができます。たまに接続が遅くなるのはデメリットです。
他にも、データベースからデータを削除する(米国、カナダ、英国、EUで利用可能)機能が付いたプランも提供しています。
接続はアプリをダウンロードして、接続したい国を選択するだけです。
オススメポイント
- 価格が業界最安値
- 2台のサーバーに同時接続することでさらにセキュリティー強化可能
- VPN同時接続可能な台数が無制限
- アプリで簡単接続
利用料金(CAD) | 【Surfshark Oneプラン(一番人気のプラン)】 1ヵ月プラン:¥2,288 1年間プラン:¥7,536(¥628/月) 2年間プラン:¥11,424(¥408/月)+4か月無料 |
無料体験期間 | 30日間返金保証(全プラン) |
サーバー利用可能な国 | 100か国(日本/カナダ/アメリカ/シンガポール/オーストラリア/韓国etc..) |
同時接続 | 無制限 |
日本語対応 | HPは日本語記載あり(お問い合わせは英語) |
現在2年間プランの契約で、1ヵ月契約と比較すると8%お得になり、更に4か月無料が付いてくるキャンペーン実施中です!全プラン30日間返金保証付きです。
スイカVPN
スイカVPNはインターネットで閲覧規制の厳しい中国からでも、SNS(Facebook/Twitter/Instagram/LINE等)や日本の動画配信サービスを利用できるようになる、特に中国に滞在している日本人に便利な日本のVPNサービスです。
もちろん中国以外の海外からでも日本の動画サイトを使用することはできますが、カナダからだと一部視聴できないコンテンツがあります。
またアプリはアンドロイド版のみなので、iPhoneなどのデバイスから使用する場合の初期設定がやや面倒ですが、手順は契約完了後にメールで送られてきます。(日本語)
オススメポイント
- 短期利用だと価格が安い
- 中国での利用者に向けたサポートもしっかりしている
- わかりやすい日本語マニュアルと日本語サポートが充実
利用料金 | 1ヵ月プラン:1,097円 3か月プラン:3,144円(1048/月) 6ヵ月プラン:5,932円(988/月) 1年間プラン:11,258円(938円/月) 2年間プラン:21,094円(878円/月) |
無料体験期間 | 30日間返金保証(全プラン対象) |
サーバー利用可能な国 | 世界45都市(日本/シンガポール/香港/オーストラリア/アメリカetc..) |
同時接続 | 50台 |
日本語対応 | あり |
今なら2年プランのお申込みで、1ヵ月契約と比較したら実質6ヵ月無料の料金で利用できる20%オフキャンペーン実施中です!全プラン30日間返金保証付きです。
MillenVPN
アズポケット株式会社が運営するMillen VPNは、日本語でのサポートが充実しており初めてVPNを利用する方にとってはとても使いやすいです。契約はウェブサイトから行い、携帯でVPNを利用したい場合は専用アプリから簡単に接続可能です。
動画配信サービスの視聴に関しては、ネットフリックスがやや不安定ではありましたが、その他はほとんどのコンテンツを視聴することができました。
また30日以下の「ワンタイムプラン」もあり、7日・15日プランも提供しているので、留学だけでなく、出張や旅行の短期滞在の際にもオススメです。
オススメポイント
- 海外短期滞在者にオススメの7日・15日プランがある
- サポートやマニュアルなどは全て日本語で対応
- 使い方がシンプルでVPN初心者でも分かりやすい
- 視聴可能なコンテンツも多い
利用料金(税込) | 1ヵ月プラン:1,580円 1年間プラン:6,480円(540円/月) 2年間プラン:8,640円(360円/月) |
無料体験期間 | 30日間返金保証(全プラン対象) |
サーバー利用可能な国 | 世界45都市(日本/韓国/イギリス/アメリカetc..) |
同時接続 | 10台 |
日本語対応 | あり |
まとめ
私は実際に様々なVPNサービスを試してみた結果、現在は対応国が多く、リーズナブルな価格でどのコンテンツにも安定して繋がるNordVPNへ登録をしています。
VPNサービスを使用するメリットは、航空券などの商品を海外から安く手に入れるだけでなく、海外旅行や海外留学時に観れなくなっていた日本版NetflixやAmazon Primeなどの動画コンテンツも視聴できるようになります。またカフェで勉強や仕事をする際の無料Wi-Fiへ接続する時に、VPNを接続して安全性を保つことが可能になります。
どのVPNサービスも無料返金期間が設けられているので、インターネットの接続性や利便性をまずはチェックしてみることをオススメします!
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