
今回は南アフリカの国民的ソウルフード「ビルトン(またはビルトング)」とその他の国民的スナックである「チリ・バイツ」と「ドローヴォース」について紹介します。
個人的に南アフリカにはゆかりがあり、ビルトンと出会ったのは5年ほど前です。初めて見た時にはビーフジャーキーかと思いましたが、その風味や味は異なり、ビーフジャーキーよりも歯ごたえがあり、噛めば噛むほど肉の旨味と風味が広がります。一度食べればリピート間違いなしの絶品です。
まずはそんなビルトンと、それに並ぶ定番の肉のスナックについて詳しく紹介していきます。
ビルトンの歴史

ビルトンの歴史は17世紀初頭まで遡り、まずアフリカ南部に入植したヨーロッパ人によって、肉の保存方法が伝えられたことからはじまります。当時の船乗りたちは長い旅に備えて、肉を塩や塩水に漬けて保存しており、その技法が狩猟をメインとする南アフリカの人たちの肉の保存方法へ活かされました。
その後、大航海時代にケープ植民地から北上し、イギリスの支配から逃れて南アフリカの奥地に向かう間、保存性のある食料の備蓄を必要とした人々が運んだ乾燥肉から発展したものがブルトンの発祥となります。
現在では「全国民の定番スナック」であり、南アフリカから他国へ移民した人々によって世界中に広められています。
ビルトンの作り方と特徴

【ビルトン(Biltong)】に使用されるお肉は基本的には牛肉ですが、鹿・羊・鶏肉なども使用されることがあります。
ビルトンは肉を縦型に切り、酢・塩・コショー・コリアンダーなどで味付けされた後、約2週間天日干しします。無添加・低脂質・高たんぱくのため腹持ちも良く、塩分が高いことを除けば非常にヘルシーなスナックです。
ビルトンは比較的シンプルな味わいで、塩味が強調され、風味豊かで肉の旨味が感じられます。
その他の国民的スナック

【チリ・バイツ(Chilli Bites)】も南アフリカのスナックで、ビルトンと比べて比較的新しいものです。
牛肉・羊肉・または他の種類の肉を使用し、スパイシーな唐辛子を含む香辛料で味付けされます。ビルトンよりも歯ごたえが強く、こちらも高たんぱく・低脂質の肉のスナックです。

【ドローヴォース(Droewors)】は、南アフリカの伝統的な乾燥させたソーセージスナックです。この名前は直訳すると「乾いたソーセージ」という意味で、ビルトンと同様に肉を保存するために使用されてきました。
ドローヴォースは通常牛肉、または羊肉や豚肉から作られ、肉を薄切りにしコリアンダーを含む調味料や香辛料で味付けして乾燥させます。
ビルトンよりもソフトな食感で、肉の風味と香りがギュッと凝縮された、ビルトンと並んで親しまれている伝統的なスナックの一つです。

冷凍保存で1ヵ月は持ちます!
実際に購入できる場所
現在ビルトンの人気は、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、アイルランド、アメリカ、インドなど、南アフリカ出身の人口が多い他の多くの国に広がっています。
私の住む、多国籍の町としても有名のバンクーバーにも、ダウンタウンとその近郊にある南アフリカ輸入小売店でビルトンなどを購入することができます。
Africa Trading

営業時間
火~土 10:00am – 5:00pm
日/月 定休日
場所
3009 Murray St, Port Moody, BC V3H 1X3
Serengeti Trading

営業時間
火~金 8:30am – 5:00pm
土 8:30am – 4:00pm
日/月 定休日
場所
20279 97 Avenue #9 Entrance On, 203 St, Langley Twp, BC V1M 4B9
企業HP:https://www.serengetionline.com/
Out of Africa Trading

営業時間
月~金 11:00am – 2:00pm
土 11:00am – 5:00pm
日 定休日
場所
4871 Shell Rd #2150, Richmond, BC V6X 3Z6
企業HP:https://www.outofafricatrading.com/
African Breese Specialty Foods

営業時間
全日 11:00am – 4:00pm
場所
3654 W 4th Ave, Vancouver, BC V6R 1P1
企業HP:https://africanbreese.com/
↓日本のアマゾンでも購入できます。
日本でも一時期ビルトンがドン・キホーテで販売されていたり、ネットで購入することもでき、ビルトンをはじめとした南アフリカ食品は世界中に広まってきています。
今回の記事で、ビルトンに興味を持って頂けたら幸いです!
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